WISC-Vの結果 ー ギフテッドという判定

NZ教育
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ため息をつきつつ、2日目の検査が終了した時点で、子供と親が入れ替わって簡単な面談があった。
正式なレポートは1ヶ月後くらいにメールで送られてくるが、内容についての詳しい面談(zoom)は、希望する場合のみ別料金にて実施となるため、終了時点でざっくりとした点数と所見を伝えてくれるのだ。

別室がないので、長男は先ほどまで私たちが座っていたソファーへ、私たち夫婦は検査をしていたダイニングテーブルへと移動。
内容が、本人に聞かせたいものかどうか分からなかったので、準備しておいたiPadとイヤフォンを渡し、ビデオを見ていてもらうことにした。

私たちを驚かせたスコア

椅子に座った時点で、先生の持っているiPadには既に点数表が表示されていたのだが、それを見た瞬間、予想と違って驚いた。
FSIQが130を超えていて、考えていたよりも高かったのだ。

とは言っても、130台は、ギフテッドの子にしては、ものすごく高いというほどではない。
ギフテッドSNS界隈には、IQ140や150超えの子がゴロゴロしていて、そんな子たちに比べれば、ギフテッド界では至ってありふれた数値だと思う。
(もちろん、ギフテッドネスはIQだけで測るものではないので、IQに出ないタイプのギフテッド児もたくさんいるのだが、IQは客観的に最も分かりやすい指標だというのが一般的な見解)

そして、うちの子ときたら。
終始やる気がなく、椅子に沈み込んだり、「I don’t know」を連発していたり、どう見ても出来ていなさそうな様子だったのだ。

母親である私としては
「分野によっては鋭さを見せるものの、全体的にはムラだらけのタイプだし、大好きな分野以外には集中力ないし、学校の成績が特別素晴らしいわけでもないし、コツコツ学問するタイプでもない。スコアとしては、全体的には上目の平均値、得意分野で120超えくらいで、FSIQはギリギリ120行くか行かないか位ではないか」
と、いたって現実的な予測を立てていたのだ。
そしてその予測さえも、当日の様子を見て、赤面しながら下方修正していたし…。

間違いなくギフテッドですね

スコアを見つつまず言われたのは
「この数値と、2日間の様子を見る限り、私の経験から言って、まず間違いなくギフテッドのカテゴリーに入りますね
ということであった。

数値はもちろんだが、簡単な問題の時には退屈して全くやる気が出ず真面目に取り組めないところ、しかし難しい問題になってくると突然体の動きがピタッと止まって真剣になるところなど、特性的にもギフテッドに当てはまるとのこと。

なんというか、体の力がすうっと抜けた瞬間だった。

スコアの内訳

正式にギフテッド判定が出た時の、正体が分かって安堵したような、今後の覚悟が決まったような、複雑な気持ちだったのだが、それはまた別途書くとして、内訳にざっくりと触れておこう。

息子が受けたのはWISC-Vだ。
なぜか日本では未だにIVが使われている様子(と言ったら、なぜそんなに古い検査を使ってるの?と、先生にものすごーーーーーく驚かれた)だが、VとIVの目に見える大きな違いは、指標が増えた(正確には分かれた?)ことだろう。
IVでは知覚推理となっている項目が、Vでは視空間指標と流動性推理指標の2つに分かれているのだ。

というわけ、指標は下記のようになっている。
(具体的な数値の公開は控えますが、ハイフンの後にQualitative Descriptionを付けておきます)

  • FSIQ(FSIQ)ー Extremely High
  • 言語理解指標(VCI)ー Very High
  • 視空間指標(VSI)ー Extremely High
  • 流動性推理指標(FRI)ー Very High
  • ワーキングメモリー指標(WMI)ー Very High
  • 処理速度指標(PSI)ー Average

(実際のレポートより)

処理スピード凹と数値のギャップ

この表を見ると一目で分かるのが、処理スピードだけがガクンと低い(とは言っても平均値)ということだ。
「Average」と「Very High」の間には「High Average」があるはずなのに、それを飛ばして差が開いている。
そしてそれにより、最も高いVSIと最も低いPSIの数値の差が大きく、計算するとその差は23になる。

ディスクレパンシー(各指標得点の差)が大きい(20以上とか30以上とか言われる)と、生きづらさが出てきたり、発達障害が疑われたりという話はよく聞くのだけれど、実際のところ、どうなのだろう。
ここはまた長くなりそうなので、別の記事にしたいと思う。

また、実はこの2日間で受けたのはWISCだけではなく、もうひとつ、WIATという検査も受けたのだった。
日本では聞いたことのない検査なのだけれど、簡単に言うと、学力(アカデミックパフォーマンス)を試す検査だそうだ。
こちらもまた、色々と思うところがあるので、今日はここまで。
またまた別の記事にする予定。

書きたいことはいっぱいあるのだけど、意外と時間がとれない!




ギフテッド関係書籍、貼っておきます!


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そして、息子のために作った絵本


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