前回の投稿「ネット・ゲーム依存と我家のスクリーンタイム」でデジタル依存への懸念を書いたのだが、今回の投稿は現在の我が家のスクリーンタイム対策について。
色々なタイプの子がいるので唯一の正解はないし、我が家もまだまだ完璧からはほど遠いのではあるが、うちの長男に似たタイプには参考になるのではないかと思うので、我家の場合を書いておく。
息子に似たタイプの子の参考になれば!
まずは話し合う
友達とやりたいから、と懇願され、マインクラフトを解禁して以来、ますますデジタル熱が高まり、親はヤキモキするようになった我家。
スクリーンタイムを厳しくするため、デジタル警察に豹変するのは親が疲弊するし、緩くすると子がやりすぎでキレやすくなる。
あれこれ試行錯誤した挙句、親子で話し合いをすることに。
話し合いの最中は、紙に発言を記録して見れるようにしておくのが大切だった。
(文字が読める年齢になって楽になったことの一つ。話し合いの内容の視覚化だ。イラストでは限界があった…。)
話し合ったのは、
A:本人の希望
B:親の心配
のふたつ。
本人の希望としては
1:マイクラでやりたいことを思いついた時には、すぐ試してみたい。
2:友達に一緒にやろうと誘われた時はやりたい。
のふたつ。
いつでも無制限にやりたい、とは、意外と言わないものなのね。ふむふむ。(本音はそれだと思うけど)
思いついた時にやりたい、の気持ちは大人でもそうだから分かりみだし、ましてやギフテッド児の脳内回転数を考えると、気が狂いそうになるのも想像できる…。
また、長男は何よりも友達が大好きなタイプなので、友達とやりたいのもすごく分かる。そして、私としても、一人でスクリーンの世界に黙々と没頭するよりは、お友達とわいわいと話したり笑ったりしながらやっている方が、ある意味で没入度が低く=依存度も低い、ような気がするの。知らないけど。
パパの心配は
1:想像力を使って遊ぶことを学ばなくなること
2:デジタルによって過興奮になること
ママの心配は
1:興奮状態になって、自分の感情や行動がコントロールできなくなること
ということを話し合い、この心配している状態にならない限りは、基本的に本人の希望を聞いてあげることにした。
どうしてもルール
ただし。
パパとママにも「どうしても」があるので、前提として幾つかのルールを決めた。
(出た!長男の通う学校で取り入れられている「どうしても制度」)
- 平日の場合、朝は6時から朝食(7:30)まで、午後は帰宅後(15:00くらい)から夕飯(17:30)までの間。
- 休日は朝6時から夕飯の17:30までの間。
- 連続でやるのは1時間まで。
- スクリーンタイムとスクリーンタイムの間は、やった分だけ休憩を入れる(1時間したら、その後少なくとも1時間は休憩を入れる)
そして、本人の「どうしても」により
- 週末中に一度だけ、ご飯かおやつを食べながら見て良い。
- 金曜はアイスクリームの日(←我が家のルール)なので、兄弟喧嘩をしないで過ごしていたら、夕食後にアイスを食べながらスクリーンタイムをして良い。
などが追加された。
(私としては、食べながらデバイス使われると、水をこぼされたり、ベタベタの手で触られたりで、本当に嫌なんだけど、確かに大人も飲食しながらのんびりテレビとか映画見たいもんね、と思い、週に数回のお楽しみとさせてあげている。)
さらには、特にルール化はしていなかったけれど、(なんとなくの親の圧を感じてか)本人の自主規制により、平日は合計でマックス2時間、休日はマックス3時間、という感じになっている。
また、この話し合いで決まったことは、紙に書いてデバイスの充電ステーションの壁に貼ってある。
視覚化で本人が管理
何時にスタートしたの?今何分やってる?もうやめなさい!
と、スクリーン警察になることに、ほとほと疲れ果てた私たち夫婦。
ルールを決めたは良いけど守れない
→やがて大人もルールを忘れる
→なし崩し的に親の気分で毎日が決まるようになる
→つまり毎日根負けするチャンスがある
→子は期待を持ってしつこく交渉し続ける
という地獄ループを終わらせるために、今回こそはと念には念を入れた。
視覚化したのは2つ
A:ボードに毎回自分で記入。
B:スクリーンタイム専用の見えるタイマー
ボードの用紙は私が作成した。
初めに、スタート時間と終了予定時間を記入。終了時に、実際に終了した時間と合計時間、タイマーをかけられたか(よくかけ忘れる上に、かけ忘れを理由にダラダラと続けることもある)を記入する。
時々、親が見て、書き忘れ、タイマーかけ忘れ状況、合計時間などをチェックしている。
チェックをするのも面倒だけれど、毎日毎日「今やっていい?何分やっていい?」を聞かれまくったり、なかなか終われなくて「あとちょっと!あとちょっと!」をせめぎ合うよりは、格段に楽になった…。
タイマーは、Amazonのこちらの商品。
↓
LivingHall タイマー キッチン 60分 視覚タイマー 子供と大人のためのサイレントタイマー 時間管理ツール (ブラック, 7.8cmX7.8cmX4cm)
タイマーにしてはちょっとお高いが、5歳の次男にも分かりやすいし、残り時間の視覚化は、思った以上に感覚に効いてる感じする。
SiriやAlexaに頼むより、アナログの方がグッと体感が増してるというか。
あと、今までキッチンタイマーと兼用だったのも地味に不便だった(使いたい時に見当たらなかったり、使用中だったり)ので、専用にしてよかった。
スクリーンフリーデーを作ってみた
上記のシステムを導入してもうすぐ2ヶ月。
少しずつだらけてきて、タイマー忘れ、ボードの記入忘れ、例外をしつこく頼もうとする、などがちょっと増えてきたのに加え、スクリーンタイム終了直後の兄弟喧嘩が何度か続いたので、パパの「どうしても」が発動されて、週に1度のScreen-Free Dayという、デジタルデトックスの日が導入された。
息子が相当抗うだろうと思いきや、
「出来る時があると、いつやるか何をやるか、ずっと考えるのが止められなくなっちゃうんだよ。」
と本人も言っていて、両親顔を見合わせて
「意外とよく分かってる!」
となった。
「はじめから出来ないと分かっていれば、その日は考えないように出来る」
と本人も言うので、3週間前から導入している。
平日は学校でタブレットを使うので、土日のどちらかを当てることに。
どちらにするかはその週ごとに本人たちが決められる。お出かけの予定がある日はスクリーンフリーにし、雨の日は家にいる時間が長いのでスクリーンしたい、とか、話し合いながら決めている。
3回目に当たる先週末は、朝に1時間くらい「本当はマイクラでやりたいことがあったのに…」などとブツブツ言っていた。
「そうか、じゃ、明日やろうね。明日が楽しみだねー。」などと聞き流していたら、初めはキレそうになっていた。が、
「それなんだよママが心配してたのは!ゲームのことになると、そうやってコントロールできなくなるのが怖いんだよママは。」
と伝えると(というかむしろ私が若干逆ギレすると)、自分の部屋に行ってひと泣きしたりして、1時間くらいで切り替えられ、その後は夜まで楽しく遊べた。
こうして少しずつ、コントロールする方法を覚えていって、いずれ自分一人で、依存の心配をせずに機械を使えるようになってくれると良いな…。(遠い目)
ちなみに、今これを書きながら長男に「スクリーンフリーデーはどう思う?」と尋ねてみたら、こんな答えが返ってきて驚いたと同時に、まだ依存してない大丈夫!と安心したのだった。
「スクリーンデーほどは楽しくないけど、スクリーンフリーデーも楽しい。なんでかと言うと、スクリーンを見れないって分かってるから、もっと色んな遊びがたくさん出来て、遊ぶのが楽しくなる。」
ほっ。
まとめ
というわけで、我が家の場合
- 本人の希望と親の懸念点を明確にして、落とし所を決める。
- 実行できるように本人の特性に合わせたシステムを作る。
- あれこれ視覚化。
- デジタルデトックスの日を組み込む。
で、なんとなくマシになってきた!
まだまだ、ちょこっとずるしようとしたりするし、タイマー鳴ってもやめられない時があるので、日々格闘だけど、以前に比べるとかなり楽になってきている。
参考までに!
なぜか赤いタイマーはちょっと安い。
↓
Living Hall タイマー 子供 学習用 アラーム 幼児教育 知育 時間管理 8cm ポジティブ(赤)
青いタイマーもちょっと安い。
↓
Timer, Living Hall (Blue, 3.0 x 3.0 x 1.6 inches (7.7 x 7.7 x
今更だけど、この本を読んだらますます怖くなったデジタル依存…と言う文章を、スクリーンに向かって書く自分。
↓
スマホ脳(新潮新書)
最近、学校で読んでからハマっている本のシリーズ。
図書館で全種類借りてきて一気に読んだ。
↓
アインシュタイン: 時をかけるネズミの大冒険
アームストロング: 宙飛ぶネズミの大冒険
エジソン ネズミの海底大冒険