発達障害、担任にどう伝える?(合理的配慮と504プラン)

発達凸凹
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2Eやギフテッド含め、発達障害児を持つ保護者の方、進級に当たって新しい担任の先生になったり、もしくは学年の途中で診断が出た時に、特性について、学校側にどのように伝えてるのかな、と、常々思っていた。
発達障害グレーと思っていた我が家の長男。未診断の状態でニュージーランドに引っ越した当時、学校側には特性について事前に相談するつもりだった私に対して、迷う夫と、問題が起こるまでは出来る限り伝えない方が良いと思っている義姉の間で、意見が食い違った。

朝、霜の降りたガーデンチェアに手形をつける子どもたち。さむっ!

結局、日本の経験しか持たない日本人の私は、郷にいれば郷に従うことにし、しばらく様子見をすることになった。
現在、まだ正式な診断が出ていないのと、学校では上手にマスクしている様子なので、正式な相談には至っていない。
けれど、入学したばかりの時に行き渋りがあって相談した時や、アセスメントのためのクエスチョンシートの記入をお願いした時も、とてもポジティブに話を聞いてくれて、ありがたかった。

その他、全体的な学校の雰囲気、担任のみでなく全ての学校スタッフに直接相談ができるようになっている学校システムなど、学校に対する信頼感は少しずつ積み上がってきているので、診断が出たら迷わず担任に伝え、何ができるか相談するつもりだ。

先生へ、お手紙の書き方サンプル

しかし。
発達障害の特性って本当に個人差が大きく、私はいつも、他人に伝える時に話がまとまらなくなってしまう。
そんな時に、こんなサンプルをネットで発見して、なるほど、と思った。

Facebookの「My School Psychologist, Inc.」(私の学校の心理士さん)というページにてシェアされていたものだ。

Facebook page [My School Psychologist, Inc.] より引用

お手紙として、とてもよくまとまっているし、読んだ先生もとてもポジティブになるような書き方だと思うので、ざっくりとした翻訳を載せておく。


親愛なる [先生の名前] へ

我が家の [子供の名前] のことを、もっと良く知って頂きたいと思い、お手紙を書いています。
この子はとても賢い子ですが、学校で困ることがよくあります。ADHDが原因となる実行能力の欠如に起因します。
先生に、この子のことをよりよく知っていただければ、クラス内での先生の業務が幾らかでもスムーズになり、また子供本人も学校生活がより満ち足りたものになると、私たちは考えています。

まず、この子の強みを知ってください。
 >クリエイティブ
 >親切で思いやりがある
 >大人を喜ばせるのが好き

それから、この子の好きなことや得意なことは
 >運動:水泳が上手
 >コンピューターを理解し、プログラミング、修理ができる
 >家にある電気製品を修理してくれる
 >コンピューターゲームが大好き
 >お友達と過ごすのが大好き

問題となることの多くは、診断済のADHDと、実行機能の欠如によるものです。例えば;
 >自分の世界に入ってしまう
 >やるべきことに、取り掛かること、終わらせることが難しい
 >宿題を忘れる
 >考えを文字で表すことが苦手(自分のアイデアをまとめたり、紙に書くことが困難)
 >数字の記憶、外国語の習得、複数ステップのある複雑な代数の問題を最後まで解くのが苦手
 >読み書きに時間がかかる(結果として、書ける量が著しく少ない)

これまでの先生方は、次のようなやり方が効果的だと判断してくれていました。彼はセクション504プランに、この数年間助けられています。
 >何かに取り掛かるべき時に、優しく声をかけてくれる人を決めておく
 >彼の肩を軽く叩いて、注意を引き戻してくれる
 >テストの時は静かな部屋を用意してもらう

難しいこともたくさんありますが、子どもは学校で頑張りたいと思っています。私たち両親は、学校と協力して、出来ることがあれば何でもしたいと考えています。
テキスト、メール、電話、どれでも構いませんので、何かあればどうぞお気軽にご連絡ください。
私たちの連絡先はこちらになります。
[ 親の連絡先 ]

今年1年が素敵な学年になることを祈っています!

[ 名前 ]




出来ない事、苦手な事をしっかり伝えて、必要な配慮をはっきりと伝えるだけでなく、できること、得意なことをしっかり伝えることで、先生が生徒に対して「できない子」というイメージを持ちにくい
さらに、学校生活を成功するためには両親も喜んで協力することを明確にすることで、連携しやすい空気を作り出しておく。
とてもシンプルだが完璧!じゃないか?

504プランとは?

ところで、上のお手紙にさりげなく書かれた504プラン、気になった。
私は初見だったので調べてみたら、こちらの記事にとても分かりやすくまとまっていた。

アメリカの法律、連邦法で、発達障害などの問題を持つこどもが教育を受ける上で合理的配慮を受ける権利を保障するものだった。

検索してみると、504プラントIEPというものが、よく比較されているようだが、ざーっくりと言うと

IEP=特定の診断を受けている生徒に対する支援プログラム(特別支援学校など)
504プラン=IEP生徒ほどの支援は必要ないが、加配などの配慮が必要となる生徒に対する支援プログラム


つまり、504はマイルドな支援を受けるイメージだろうか。
すごいなと思ったのは、IEPに関しては、支援を受けるために必要とされる診断が決められているが、504に関してはグレーゾーンも含まれるということだ。
学校では問題児扱いされ、しかし診断はつかない、中途半端な状態でヘルプを得られない子どもとその保護者にとっては、有難いシステムだと思う。

障害のあるなし関わらず、全ての子どもたちが等しく教育を受ける権利を、国と学校で全力で守る。医師の診断書が不要な分、説得力のある書類を保護者がどれだけ揃えられるかが重要というハードルはあるらしいけれども、そのための法律が用意されているのはさすがアメリカ。

オンライン受講をする時にも

MOOC (Massive Online Open Course) なども広がってきて、世界中の素晴らしい講義を自宅で受けられる時代だけれども、子どもの年齢や講義の内容によっては、先生にこちらの状態を伝えておいた方が良いことも出てくるかと思う。
また、子どもの海外留学時に、英語が不得意な親が先方に伝えておきたいことが、あるかもしれない。
そんな時に、こんな英語のフォーマットありますよーということを、なんとなく、頭の片隅に置いておくと良いかもです。



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