さて、ニュージーランドに来てから長男の発達凸凹について奔走しているわけだが、気になるのはそれにまつわる費用あれこれだ。率直に言って、決して安くはない。
現時点で、訪ねてみた専門家は3人。それぞれの料金をまとめてみる。
GP(かかりつけ医)での診療
ニュージーランドでは全ての治療は基本的に、自分が登録しているGPを訪れ、そこで一般医が必要と判断すれば、専門医に紹介状を書いてくれる手順になる。
このGPのコンサルが、どんな症状であれ1枠15分、60ドル(4800円)くらいと決まっている(保険診療なのに高い!と思った)のだが、13歳までの子供は無料。
というわけでとりあえず、こちらに相談してみたのだが、公立病院の専門家(無料)に紹介することは出来るが、現状、切実な症状があるわけではないので、おそらく長い長いウエイティングリストになるだろうと言われ、諦めて、プライベートのお医者さんを探すことにした。
かかりつけ医:無料
OT(Occupational Therapist: 作業療法士)
私たち家族が住んでいるのは、観光地としてはとても有名だけれども、住民人口は少なく、オークランドやクライストチャーチなどの大都市と違って、専門的クリニックがたくさんあるわけではない。
発達クリニック的なものは存在していないらしく、行き着いたのは、発達障害児のためのOTさんが集まる団体だった。
その団体のwebサイトに連絡し、地元のOTさんを紹介してもらった。
現時点で長男が受けたアセスメントは、おそらくComprehensive Sensory Assessmentというものだと思うのだけど、850ドル(約68,000円くらい)かかった。含まれるのはレポート作成までで(アセスメントの詳しい内容については別記事参照)、レポートの説明と、レポートを踏まえての今後のプランニングのため面談は1時間130ドル(約10,400円)。その後、週1で1時間くらいの療育がスタートし、毎週130ドルずつかかる予定。
作業療法士
初回電話相談:65ドル
アセスメントパッケージ:850ドル
フィードバック面談:130ドル
療育セッション:130ドル/1回45分プライベート(10週予定)
合計 2,340ドル(約18万7600円)
プライベートの小児科
私たちは、紹介してもらったOTさんと連携している小児科医に、自分たちで直接連絡して予約を取った。発達障害の専門医ではないが、その分野は彼女の得意分野の一つ。と同時に、田舎なので、発達障害の子どもを診れる唯一のドクターでもあった
こちらでは、人気のあるドクターの予約は非常に取りにくいと聞き、一応、義父の持つコネを最大限に活かしてちょっと上からも圧をかけてもらっていたのだが、それについては特に会話を交わしていないので、それが功を奏したのかどうかは定かではない。
国全体で医者不足と言われるニュージーランドにおいて、プライベートの専門医はかなり高額で、初診60分で425ドル(約34,000円)、2回目以降は30分215ドル(約18200円)となる。
今のところ、初回を受診した後、OTさんのアセスメント受け、そのレポートを持って2回目の受診をしたところだ。これから、ギフテッドの正式なアセスメントを受けた後に(それも、いくらかかるやら!)3回目の受診をする予定。
プライベート専門医
初診:425ドル
フォローアップ:215ドル
合計:540ドル(約4,3200円)
日本だったら
日本だったらどうだったかな、を、考えてみる。一応。
日本に住んでいた時、区の支援センターで受けたアセスメントは無料だった。その後も、日本にいたらおそらく近所の大きい病院の発達外来に行っていたことを思うと、そちらも無料だったので、日本である程度アセスメントしてくればよかったかも?と、初めは思っていた。
ただ、こちらで実際に受診をしてみて、専門医との初診時にも、 OTさんとの初セッションでも、すぐさまギフテッドの疑い濃厚とされた。初めは驚いたが、やがて色々と腑に落ちてきた。発達障害グレーゾーンと言われてもモヤっとしていた気持ちが、ちょっと落ち着いた。
ギフテッド判定・ギフテッド教育の後進国である日本で受診していたら、発達障害グレーゾーンとして未だにもやもやとしていたかもしれないと思う。
そう考えると、多少(というか高額だが!)お金がかかっても、なんだかスッキリしている今の方が良いかも。
それに日本でも、発達障害児の得意な専門のクリニックなんかに行こうと思ったら、それなりにお金もかかりそうだし、予約を取るのも大変そう。公の支援も、就学前までは割と手厚いけれど、就学後のグレーゾーンちゃんたちは行き場がない話なんかも、よく聞くし。
ギフテッド疑いって、親自身からはなんとも言い出しにくい(親バカって思われたらどうしようって考えちゃう)し、そもそも日本だと判定されたところで支援の形が少なそうなので、事情が許すならば海外とつながる、インターに入れる(高額ですが!)などを視野に入れるしかないのかな。
いずれにしても、何かあるごとに「きゃ〜お金〜!!」とは思うので、発達障害だけでなくギフテッドも入れて、やはり国ぐるみでの取り組みが進むことを切に祈る。
あと、保険会社によっては発達障害を保険でカバーしてくれることもあるとのことなので、これから少し調べてみる予定。
(ニュージーランドでは、公立病院は国民と長期在住者は無料なので、何ヶ月も待たされることが多いらしく、民間の保険に入っている人が多い)
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